まず結論から。
今回私が何がしかの行動を起こしているにせよ起こしていないにせよ、私はそれを表明しません。
既報の通り「はやぶさ2」予算については困難な状況にあるようです。
「はやぶさ」前プロジェクトマネージャの川口教授が(おそらく首を賭ける覚悟で)政治的なサポートを一般に向けて依頼するほどですから、相当な状況にあると言えます
→
はやぶさプロジェクトサイト:はやぶさ後継機に関する予算の状況について
感情でのみ言えば「はやぶさ2」、そりゃ見たいです。
私は以前「はやぶさ2が帰ってくる2020年が『はやぶさ』の本当の終わりだ」と言っているんですから。
自分自身が「政治的な行動」を起こすとなると感情だけで動きたくない。
私自身が「感情論だけの市民活動」に対して「うさん臭い」と感じるから。
すると後付けであれ何であれ、理屈めいたことを考えることになる。
【躊躇材料】
・「震災復興」を理由とした削減である
5〜10年スパンの話と20〜50年(あるいは100年?)スパンの話は
同じ次元で比較できず、「バランス配分」で考える必要がある。
私自身はダメージの大きい地域の状況を十分に把握できている訳ではないため
「バランス配分」にまでは心理的に言及しかねる
・「はやぶさ2」理学面検討が安定しきっていないように見える
2011/05/30の宇宙開発戦略本部にて日本惑星科学会から
「宇宙探査委員会による宇宙理学委員会の科学評価のバイパス」
について懸念が示されている。
また、2011/10/20に「はやぶさ2」のサイエンス部分について
サポートすることを目的としたタスクフォースが立ち上がっている。
(参照:
宇宙開発委員会 推進部会配布資料
「はやぶさ2」プロジェクトにおける科学コミュニティとの連携と
サイエンスの全体像について)
タスクフォースが立ち上がるという状況が意味するのは、
理学目標設定について「火がつきそう」なのか「既に火がついている」のか?
※ざっと調べたのみですが、JAXA関連のタスクフォースには
- CEOSタスクフォース:政府間地球観測グルーフとの関係に関して
地球観測衛星委員会(CEOS)の構造及び運営の見直しに関する
勧告を行うことを目的とする
- 光赤天連SPICAタスクフォース:国内研究者コミュニティの意見を集約し
提言しつつ、その運営を支援する中核
- ホイール信頼性向上タスクフォース:「はやぶさ」RW故障の原因調査
ならびに将来のRW信頼性向上に向けての方策を明らかにする
など。タスクフォースが常に悪い状況で立ち上がるかどうかは判断つかず。
【政治的な推進アピール材料】
・世界で例のない成果を出したのに(※)、それが発展できない(技術が継承されない)のは惜しい。
天体探査は打上げタイミングがシビアなので2014-2015ウィンドウを逃すと
世代交代してしまい技術継承が難しい。
(惑星科学に限らない話として、科学者が「日本国内では研究できない」と考えたら
海外に流れてしまう可能性が出てくる。
経済、科学、技術って国の国際的な立場に影響する。生臭い話だけどね。)
※過去に地球外で得られた天体試料は
アメリカが月とビルド2彗星、ロシア(旧ソ連)が月、日本がS型小惑星
・「はやぶさ」が世間に与えたインパクト
仮にそれが学術的興味に因らない「奇跡の感動物語」というブームである(あった)としても、
- エーザイの新中期戦略計画
- 神奈川県相模原市のスーパーレスキュー隊
- 鹿児島県肝付町の光ファイバー網
- バスケットボール男女日本代表チーム
- 和歌山県日高地方のグラウンド
などが「はやぶさ」にあやかった名を冠している。
あるいは映画が4本(全天周1本、実写3本)。
あるいは音楽業界(甲斐恵美子、SOYUZ project、つるの剛士、清田愛未、
新居昭乃、T-SQUARE、冨田勲、access、AZURE)。
後継機と聞いた時の潜在的期待は高いのではないか?
【学術的な推進アピール材料】
・「はやぶさ」は工学実証が目的だった。つまりは実地試験。
「実地試験でイレギュラーな方法で試料とれた。本番やらない」というのは問題。
(実地試験で見つかったエラー潰して本番やるのがスジ)
・生命起源を辿るための計画的探査
C型小惑星で炭素、P, D 型小惑星(あるいは枯渇彗星核)でアミノ酸が見つかるかも
動いているにせよ動いていないにせよ、沈黙させて下さい。ごめんなさい。
(「間口を狭める」のが怖いので、動いて当たり前のような雰囲気を作りたくないの)
ただ、動くなら
・できるだけ早く、できるだけ冷静な考えを、できるだけ簡潔に伝える
・他の何か/誰かを非難しない(論点がブレるため)
の2点が大事だと思います。
なお、2011/12/17に開催されたJAXAタウンミーティングにて、JAXAとしては「応援ウェルカム」という意識である由の発言があったとのこと。
→
応援は決して、迷惑にはならない …翔べ!はやぶさ2! - 天燈茶房 TENDANCAFE
※
JAXA公式ツイッターアカウントが件の川口教授の文章を一度紹介し、後でその紹介ツイートを
削除したという事実もある。為念。
感情だけ言うなら。
見たいに決まってるよ。だって私だよ。当たり前じゃないか。
【関連情報】
OSIRIS-Rex(NASA):
打上げ予定2016/09
滞在期間2019/09〜2021/02
地球帰還2023/10
(ソースはDSN関連ドキュメントですが、これ書いてる時点でアクセスできません)