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鎮魂歌、あるいは弔辞
FF4DS と小説版のクルーヤがそういう人であることは承知しました。
それが公式であるならば私はその事実を受容しましょう。

でも最後に、私が「ウチの」彼を葬り去る前に、かつて私が「ウチの」彼のイメージソングとして選んだ曲をもう一度紹介させて下さい。

BEYOND THE TIME 〜メビウスの宇宙(そら)を越えて〜

「ウチの」彼は妻子を心から愛していました。その命さえ救えるなら自分自身が永遠に安息を得られなくなることをも辞さぬほどに。
長子が闇に飲まれていくのをどうしてやることもできず、ただその姿を見続けた。決して目を逸らなかった。もし彼に肉体が残されていたなら喉を潰すまで叫び、全ての爪を剥がすまであがいたやもしれず。
末子が最後の希望となった時、己の自我が消滅することになっても力を与えた。子供たちがこれ以上の罪にまみれることを止められるなら自分自身が消滅しても構わない、と。(ただし犯した罪のあがないを肩代わりしたりはしない。それをしてしまえば罪の主客両者の尊厳を軽んじることになるから)
そして自我が消滅する寸前には妻に許しを乞うた。妻も子も救えなかったこと、止めるためとはいえ子らが殺し合うかもしれぬ事態を招くこと、全てを見届けることさえできなくなることに。それでも子らが救われることを願うし信じると。

ふん、改めて見返すといかにも「女の考えた」姿だったかも知れないね。

さようなら、「ウチの」クルーヤ。
公式における描写と今までの私の解釈とが決定的に食い違ってしまった以上、私はあなたと公式の彼を共生させることができないんだ。
共生させようとしてもあなたが公式の彼の首を──明確な殺意をもって──締め上げる姿が浮かぶようでは無理だ(苦笑)。
公式のほうが後に出ているにせよ、私の二次創作が公式を否定することを私は許さない。
……というよりも、あなただけは葬ってしまわないと私はずっと公式を無視し続けてしまう。
小説版の彼とあなたはほとんど合致しているのにね。
ただ1点、「妻子を救おうとしたか否か」という決定的な点を除いては。

あなたは「罪人」だった。
だがもしその身が動けたならその罪の結果を、世界にもたらした災厄を、少しでも良い方向に向けるべく力を尽くしただろう者でもあった。

あなたの墓標はすでにある。月へ運んでもらった時は「記念碑」にとどまることを願っていたけれど。

Once in "my FF4," you tried saving your wife from her pain.
Once in "my FF4," you sacrificed yourself to save your children.
Once in "my FF4," you begged their forgiveness because you couldn't watch your children's suffering to the end. (Your ego/mind/personality vanished as you gave the light to your youngest son.)

You DID.

So farewell, my version of KluYa.
Because the official version of him NEITHER tried saving them NOR apologized to them.



[2009.01.06 追記]
FF4DS の件のシーンは過日ひろかさんに見せていただいたのですが、素直な印象は「物語として『座りが悪い』」というものでした。
ベタな王道を踏むなら「クルーヤの死にはゼムスが関与」とした上で「いかにゴルベーザはゼムスの手に落ちしか」を描写しますよね?それが一番物語として座りがいい。

ベタな展開を避けるためにしても(先刻葬った「ウチの」クルーヤも人間たちに殺されたことになっていた)描く場面について押さえるべきところを押さえてないというか。
何かこう、「着崩しなのか着崩れなのかわからない服装を見る感」というか
「クレッシェンドして然るべきなのにそのまま進む肩すかし感」というか。
……わかるでしょ、そういう気持ちの悪さ。
はっきり言ってしまうと「ゴルベーザが育った土地からかき消される(ないしゾット/バブイルへ連れて行かれる)」描写が必要だったんでない?と思うのです。
「物語の『座り』」として。

許可を頂いたので言及。(ありがとうございます>roundogさん)
roundog 氏はこの「座りの悪さ」について
「主人公を一番”可哀相”にするため(主人公に「悲劇的な生い立ち」を付与するため)」の計算
(01/05付コメント参照)というメタ見解を示しています。
上記の「ベタな王道」の類はクルーヤとゴルベーザの悲劇性が強くなるから採用されなかったのではないか、と。

以前 FF4DS の「暗黒騎士の鎧は皮膚に打ち込まれている」という設定を「セシル一人を目立たせるためのスティグマ」と受け取った私にとって、氏の見解は納得できるものです。「悲劇性の大小」というか「セシルだけを印象づけようとしている」という点で。
少なくとも私が考えうる限り、座りが良いように(=物語の終焉に向けて { 盛り上がるように | 納得できるように } )あの場面を描写すると必然的にクルーヤやゴルベーザの印象が強くなってしまいますから。

※スティグマ:本来の意味は「罪人/奴隷の烙印(入墨)」。
 転じてキリスト教における「聖痕」。
 ここでは「その人物を特別な存在として強調する、苦痛や罪」の意。
FINAL FANTASY IV | permalink | comments(2) | trackbacks(0) | by すばる
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コメント
i think that "He" makes all "father" to Sl**er.
どうか捨てないでくれとお願いすることはとてもできません。その代わり、あなたの”彼”を覚えていることだけ許してくださると嬉しいです。
いえ、ダメって仰られても思想信条の自由を盾に(略
| noname | 2009/01/05 11:41 PM |
葬儀に立ち会って下さってありがとうございます。
葬儀というより「生き埋め」に近い凄惨な場でごめんなさい。
大丈夫、ただ葬るだけです。捨てはしません。過去形としてなら私自身も記憶し続けます。noname さんは「ウチの」彼を10年に渡って愛して下さった一人ですからもし記憶し続けて下さるならありがたいことです。

……ごめんなさい、本当は、心情的には、公式のほうをこそ殺してしまいたい。
あんなクズ野郎を「公式だから」の一言で受容しなければならないなんて!
| すばる | 2009/01/06 12:42 AM |
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