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パブリックコメントとか最後の奉公とか
まず何よりも最初に。


「宇宙基本計画(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)について

JAXA の管轄が動きそうだったり、「月面二足歩行ロボ」構想が出てきたり、「日本独自の有人宇宙技術」構想が出てきたりとどうも日本の宇宙事業は転換期に入っている気配。
リンク先の資料を読むだけでも一苦労なので私自身も間に合うかどうかわかりませんが、宇宙関連について「こういうことやろうよ」「こんなことしちゃだめだよ」という意見を言うチャンスです。
私自身は意見を異にしますが「宇宙開発なんて税金の無駄」という意見だってアリです。
先にも述べましたがなにぶん宇宙分野は「選挙での意思表示」ができる状況にないので。
〆切は 05/18(月)必着。



「はやぶさ」が“最後のご奉公”、惑星衝突予測に活用へ
http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20090505-OYT1T00378.htm
画面キャプチャ

工学実験機の本懐。
軌道力学の専門家の子として生まれ、電気推進の専門家に「逆さ箒の術」なる大技を編み出させ(※1)──要は図らずもソーラーセイル実証をやってしまってるということだ──、惑星科学の専門家たちにイトカワのデータ(と、うまくいけばカプセル)を委ね、どさくさまぎれにアウトリーチ成果も出し、最後はスペースガードの専門家に我が身をターゲットとするデータを与えてミッション完了。
※1:リンク先のアスキーアートはヒラギノゴシックに最適化されてます

お前さまがた骨の髄までむしゃぶり尽くす勢いだな!そうこなきゃ!
今回報じられた話以外にも流星の発光メカニズムを調べるために「はやぶさ」本体の大気圏再突入(の観測)を期待する向きもあるようで。
ソースが2ちゃんねるで恐縮なんだけど、「はやぶさ」スレ Part 32 の 157 氏いわく:
今回の「はやぶさ」の突入速度は前代未聞で流星のそれとほぼ同じ。
なんで、どの元素がどのモードで励起されてどんな発光をするかが判明する。
リエントリカプセルは、アブレーション物質のみだけど
はやぶさ本体は各種金属元素がテンコ盛りなので、
本体が直接大気に再突入してくれるといろんな元素の励起モードが判明する。

ちなみに、俺は、半導体メーカーのドライエッチングプロセス開発担当な。
ドライエッチング装置のエンドポイントディテクタの作動機構を知ってる奴なら
今回、「はやぶさ本体の再突入」が流星研究にとって、どれだけありがたいか解るはず。
半導体の製造工程の一部にはプラズマの発光解析で製造管理をしている部分があるんです。

とのこと。なにせ人間が作ったものですから「なにで構成されているか」がはっきりしている。それが惑星航行速度で突っ込んで来るわけですからたいそう良いデータになるそうな。

[ 2009/06/27 追記 ]
「はやぶさ」カプセル再突入における地上観測研究会 講演募集
材料・形状・質量が既知で、発生時刻・座標も予想できる「人工流星」を観測できる貴重な機会として、惑星科学研究に大いに貢献すると考えられます。
とのことで正規に「本体再突入観測」メンバが募集されています。
「非常に優れた研究実績・提案をお持ちの観測チームに対しては、プロ・アマチュアの区別を問わず」という部分に反応した「はやぶさ」ファンは少なくないはずです(笑)。
[ /2009/06/27 追記 ]



さて、そんなマニアックな話はあえて口に出さずに進めた家庭内アウトリーチ。
昨年の盆帰省で「祈り」を BGV として流しっぱなしにした(※2)ら姉貴が「この子かわいい」と言い出し、親父どのはイオンエンジンにスペースオペラ的興味を示し。

※2:夢中になったオタクのトークは鬱陶しいだけで逆効果と判断。「見せる」ではなく「酒飲み話の BGV として流す」にとどめ、BGV については何も説明しなかった。向こうが興味を持てば良し、そうでないなら仕方ないと。



先の年末年始帰省では2人そろって「で、今どうなの?ボロボロなんでしょ?帰ってこられるの?」と私に聞き(部外者かつ門外漢の私に帰還可能性を問われても……)、先の GW 帰省で

姉「今どうなの、あの子、あの星のかけらをとりに行った子」
父「まだ動いてるのか?」
私「今年の2月に冬眠状態から起こしたけど、ボロボロなりに安定してると聞いてるね。
  過去のミッションがなかったらとっくに死んでいたところだから……
  ……まあ、あと1年体がもつかどうかにかかってるってところでしょう」
姉「映画化すればいいのにねー」
私「映画化したよ、プラネタリム上映用だけど」

という流れで「HAYABUSA〜BACK TO THE EARTH〜」トレイラーを見せたら2人ともえらい勢いで食いついた!
これならいける、と思って「今度いつ帰る」を見せたらちゃんと全テキスト読んだよ、2人とも。(最後の「もし地球が 10cm のボール大だったら」の話はかなりのインパクトを与えた模様)
とりあえず納税者2名へのアウトリーチ成功。引き続き「はやぶさ」から宇宙科学分野へ連中の興味を引っ張れるようさりげない誘導を継続します。
二人とも現時点ではまだ「はやぶさ君の冒険物語」のニュアンス。それでもいいんだけど「実験機/データを得る道具」と認識した上で興味を持ってくれれば他の宇宙科学分野に興味を延長させられる(笑)。
母は「心持つ機械燃え」属性を持っていないし宇宙科学のFAQ「それが何の役に立つの?」を言っちゃう人なのでなんとも攻めにくく、現時点では攻略目標としていません。
#しかし、まさか「かぐや」が地球に帰ってくると思っていたとは……。



2009/05/09、MUSES-C「はやぶさ」打ち上げ6周年。
あと1年1ヶ月だ、死ぬんじゃないぞ。

2009/02/03 時点の NASA DSN(深宇宙ネットワーク) User / Mission Planning Set (PDF)では「はやぶさ」の運用完了が 2010/06/10 となっています。
おそらくこのテのドキュメントは国際標準時で書かれているはず。
ウーメラ周辺はオーストラリア中部標準時(UTC + 9.5)ですから、現地時刻では 06/10 夜〜 06/11 朝に到着でしょうね。日本時間(UTC + 9)でも同様。
※2009/05/19付で更新されたドキュメントでは運用完了予定日が 2010/06/13 になっています※

それにしてもこのドキュメント、ボイジャー1号2号がいまだ健在と実感できるおそろしいシロモノです。



[2009.05.18 追記]
パブリックコメント、ロクに推敲できてない文章だったけど「言わないよりは言っておこう」と送付。

  • 有人宇宙開発やるのは賛成だが無人宇宙開発技術の維持・発展を保持した上でやってくれ
  • 二足歩行ロボでの「探査」だけは勘弁してくれ、信頼性・費用対効果の両面の意味で。
  • 「基盤技術の維持・発展」に通信系の視点がすっぽ抜けてるぞー。
  • 国民からのサポートを受けやすく、というのは賛成だが間違っても「サポートがなければ動けない」という状況を招かないでくれ。

とりあえず慌てながら書けたのは以上。
安全保障面の話とか有人やる上での「死のリスク」の取り扱いの話とか太陽系探査の話とかは他のどなたかがなさっていると信じます。

ありゃ、NASAのルナー・リコナイサンス・オービター(面倒臭いので私はいつも「理子姉さん」と呼んでしまう)って打ち上げ延期してたんだ。(たしか当初予定は04/24だったよね?)
宇宙&天文 | permalink | comments(0) | trackbacks(1) | by すばる
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ご無沙汰しております。 就職のため、この4月から東京都民となりましたTriです。 現在、研修の真っ最中です。 この前入社したと思ったら、もう6月になってしまいました。 私がこうして更新をサボっている間にも、日本の宇宙開発は粛々と進められております。(爆) いよ
| うらにわ宇宙空間観測所 | 2009/06/04 10:19 PM |